2024年7月退職、FIRE民への仲間入り予定のゆんのブログです。

資産形成やFIRE後の生活、人生を充実させるための方法について発信していきます。

自動車に安く乗る方法|現金一括・ローン・リース比較

ワイルドな自動車のイメージ
自動車を購入するには大金が必要だ

新車を購入すると高くつきますよね。
自動車に経済的にベストな方法で乗るにはどうすればよいのかを比較・検証したいと思います。

私は2024年9月からカナダに親子留学をする予定です。夫婦と子ども2人という家族構成なので、日常の買い物やお出かけに車は無くてはならない存在です。

この記事では物価や金利の高いバンクーバーで経済的にカーライフを送るにはどうすればよいかを検討した結果を解説します。バンクーバーに移住するために検討した内容ですが、内容としては日本国内でも参考になると思います。

自動車に乗る為の選択肢

自動車に乗ると言ってもその手段は購入ばかりではありません。以下のような選択肢が考えられます。

  • 現金一括払いで購入する
  • ローンを組んで分割支払いで購入する
  •  
  • 頭金なしのリースをする
  • 頭金ありのリースをする
  • 都度レンタルする

結論から言うと私のおすすめは「頭金なしのリース」なのですが、それぞれの特徴を見ていきましょう。

現金一括払いで購入する:おすすめ度★

まず、一番シンプルに現金一括払いで購入する方法について検討します。結論から言うとこの方法は全くおすすめではありません。しかし、メリットもあるので見ていきます。

現金一括払いのメリット

現金一括払いのメリットの1つ目はクレジットスコアが必要ないことです。

アメリカやカナダでは主にクレジットカードの支払い履歴(遅滞なく支払っているか)と使用履歴(限度額からどれくらい余裕のある使い方をしているか)の2点から、金融的な信頼度をスコアとして算出して記録されています。

リースやローンを組むにはクレジットスコアが必要です。現金一括払いはリースやローンと違ってスコアが不要なので、移住後すぐに自動車を購入しなくてはならない場合には有力な選択肢となります。

移住直後から自動車が必要な場合は、いくら現金があってもクレジットスコアがありません。つまり信頼度ゼロなので現金一括払いで購入しなければなりません。


現金一括払いのメリットの2つ目は利息がかからないことです。現金一括払いは取得と同時に支払いが終了します。よって利息が発生しません。


現金一括払いのデメリット

現金一括払いのデメリットは大きな金額を一括で支払わないといけないことです。これがデメリットとしては非常に大きいものです。

理由はその分の資産運用の元本を取り崩すことになるからです。


仮に500万円の自動車を購入するとします。


カナダのREITに投資すると税引き前利回りがおよそ8%程で運用できます。


よって500万円を8%で運用すると年間で40万円の分配金を得ることができます。そこから税金を支払うので実質30万円の収益を得ることができます。


500万円を一括で支払うという事は毎年もらえるはずの30万円を今後は得られないという事を意味します。言い換えれば毎年30万円を失い続けるという事になるのです。これは大きな損失です。


運用資産の元本になりうる500万円と言う大金を失うことはこのように大きなデメリットとなります。


ローンを組んで購入する:おすすめ度★★

購入するという点ではローンは現金一括と同様ですが、まとまったお金を必要としないので浮いた分を運用に回せるメリットがある方法です。

ローンのメリット

ローンを組むと多額の現金一括支払いを免れることができます。よって手元にお金が残りますのでそのお金を運用に回すことができます。


初めてこの記事を書いたときは利子がある分だけローンは現金より不利と結論付けました。なので現金一括購入に劣る、としました。

しかし、それは私の間違えでした。

一括で手元資金が消えないメリットは大きく、利子と運用の差額分は負担となりますが、逆に言えば利子と運用の差分だけしか資産を取り崩さずに済みます。

利子がいくらかによってローンのうまみは変わりますが、現金一括よりもローンを組む方が運用資金を取り崩さずに済むので、慎重に判断するようにしましょう。

ローンのデメリット

すでに述べてしまいましたが利子がかかるのがデメリットです。

頭金なしのリース:おすすめ度★★★★★

リースとは借りる事です。イメージ的には一か月いくらという月額使用料を払っているという具合です。

リースの仕組み

リースは仕組みが分かるとよく理解できるのでその説明をします。


頭金はDown paymentと言います。頭金なしのリースなのでZero-down leaseと言います。


頭金と言う言葉と使用料と言う言葉がうまくかみ合わないような感じがするかもしれません。頭金をある程度払うことによって毎月の支払額を抑えることができます。




2024年4月22日に調べたところ、あるバンクーバーのカーリース店でトヨタのカローラという言う車が月々389ドルの60か月契約でリースに出されていました。


つまり毎月389ドルで向こう5年間使うことができるというわけです。そして5年後には返します。リースはローンと違ってもともと借りているだけだからです。


この車は新車価格が28,180ドルだそうです。


支払総額は389ドル×60か月=23,340ドルです。


つまり28,180ドルの新車価格に対して23,340ドル支払った時点で車を返すということです。残りの4,840ドルは払わなくて済むことになります。


もともと5年で乗り換えるつもりだった人なら新車価格より4,840ドル安く買えたのと同じ意味となります。


カナダやアメリカは5年落ちくらいなら値段があまり下がりません。新車価格の7割ぐらいで買い取ってもらうこともざらにあります。


つまりリース会社からすると、新車を28,180ドルで仕入れて、5年かけて23,340ドル回収する。そして新車価格の7割19,726ドル(=28,180ドル×70%)で売却することになります。


リース会社の儲けは23,340ドル + 19,726ドル - 28,180ドル = 14,886ドルとなります。


5年で14,886ドル儲かっているので1年あたりおよそ2977ドル儲かっていることになります。


28,180ドルを投資して、1年あたり2977ドル儲かっているので年利10.5%となり、十分に商売として成り立っています。


一方、お客さんからすると新車価格より4,840ドル安く買えたのと同じですので店側からしてもお客さんからしても得をしていることになります。

これがリースの仕組みです。


頭金なしリースのメリット


すでに説明したように新車価格より安く乗ることができます。支払い総額を抑えられるのは大きなメリットです。


しかし、一番のメリットは、月額使用料ということです。現金一括と違って大金を一括払いしないため、そのお金を運用に回すことができます。


カナダではREITで運用利回り8%、税引き後でも6%を得ることができます。


つまり28,180ドルを一括支払いではなく資産運用に回せるなら、そこから資産を取り崩さずに運用すれば毎年1,690ドル(=28,180ドル×6%)を得ることができます。1690ドルは一か月あたりだと140ドルです。


つまり、月額使用料389ドルと言いながら、実質は差額の249ドルでこの車に乗ることができるのと同じなのです。


現金一括購入と比較することよりいかに金銭的に有利かわかると思います。


なおリース契約はメンテナンス費用を含むものと含まないものがあります。別料金でリース金額に含めてもらうこともできます。メンテナンス費用が含まれているかどうかは確認しましょう。


頭金なしリースのデメリット

クレジットスコアが無いとリースが組めません。クレジットスコア750以上などと足切りラインが設定されています。こればかりは仕方ありません。普通にクレジットカードを使っていればいいのですが移住直後はクレジットスコアが無いため、リースが利用できないということになってしまいます。


頭金ありのリース:おすすめ度★★★

頭金なしのリースの頭金アリバージョンです。頭金と言うとしっくりこないかもしれませんが、月額使用料をはじめにある程度まとめ払いすると後の支払金額が抑えられるというわけです。


頭金が大きくなるほど現金一括払いに近くなります。よってメリットが薄れます。よって頭金は少なければ少ないほど良いです。


  • 必要な時にレンタルする:おすすめ度★★★
  • レンタルすることは非常に有力な選択肢です。

    必要な時にレンタルすることのメリット

    カローラのリースなら月額249ドルで車に乗ることを説明してきました。

    一方このクラスのレンタカーの一日当たりの料金はおよそ20~30ドルです。

    毎週1回買い物に使ったとしても100ドル前後です。通勤、通学に使わないのであればレンタルは金銭面では非常に有力です。


    必要な時にレンタルすることのデメリット

    金銭面的に非常に有利なレンタカーですが、デメリットは毎回返さないといけないことです。これは全く自由ではありません。

    貸し借りができる駐車場やレンタカー屋さんが近くにある場合はよいですが、そうでなければ借りるところまでどうやって行くのか?ということになってしまいます。

    いつでも自由に自分の思うままに使えると言えない点が残念です。


    まとめ

    以上、来る前に経済的に乗る方法について考察してきました。結論は「頭金なしローン」によって「浮いたお金を資産運用に回す」です。

    私の書いたベンジャミングレアムの賢明なる投資家の解説が電子書籍になりました!Kindle Unlimitedで読み放題です!