「資産が溜まったのでFIREしたい。しかし、子どもがまだ小さいので不安。」
このような悩みをお持ちではありませんか?
この悩みに対して「低金利の教育ローンを利用する」という選択肢を検討します。
もし不安が漠然としているなら、おそらくその原因は教育費です。
この記事は教育費を教育ローンで賄うという選択肢を上げた上で、教育ローンを利用する場合としない場合との比較検証をしていきます。
私自身が子供の教育費に対して実際に検討した内容を説明したいと思います。
子供の学費を一括で払うか教育ローンで払うかの比較
仮に大学の学費が以下の通りだったとします。
教育ローンを利用する場合
教育ローンを利用するというのは利子というお金で返済期間という時間を買うことです。得られた時間の間に生み出すお金が利子を上回るならば教育ローンを利用する価値があります。
今回の検証では教育ローンを使わなければ4年で支払う学費を10年かけて返すというローンの検証を行っていきます。
- 教育ローンの利息は年利2.25%
- 借り入れ額は450万円
- ローンの返済期間は10年
- 入学初年度は学費150万円
- 2~4年目は毎年100万円
- 資産運用は年利3%(税引前2.4%)で運用中
ローンの支払い利息を計算すると総額でおよそ50万円となります。よって返済総額は約500万円です。
これを10年かけて返済するので、毎年の支払額はおよそ50万円です。
450万円の資産運用の元本を毎年50万円ずつ取り崩しながら教育ローンを返済することを考えてみましょう。
1年後には400万円、2年後には350万円、・・・と言う具合に元本が減っていきます。
元本からは配当収入を得ることができます。もし配当利回り3%、税引き後2.4%の配当収入を得るとすると期待できる配当収入とその合計は下の表のようになります。
表は単位は(万円)です。上の段は資産運用の元本の残高で下の段はその元本から資産運用で得られる配当収入を表しています。10年後には500万円を返すのでー50になっています。
ややこしいところなので詳しく説明します。
教育ローンの450万円を資産運用に充てるというわけではありません。教育ローンを借りたので資産運用の元本から取り崩すのは入学金、授業料のある時ではなく、毎年50万円でいいよね、という事です。
1年後には50万円減って400万円の資産運用の元本。そこから生み出される配当収入は9.6万円。2年後は、・・・と言う具合にこの表を見てください。
取り崩さなくて済んだので、その取り崩さずにすんだ50万円で6年と言う時間を買った結果、43万円の配当金を得ることができることが分かりました。
総支出は借入+利子ー配当収入で、450万円+50万円ー43万円=457万円となりました。
教育ローンを利用しない場合
合計450万円を教育ローンを使わずに支払っていくとします。
すると元本から得られる収入は以下のようになります。合計でおよそ14万円でした。
支出は450万円-14万円=436万円となりました。
実際に下した結論
これまでの学費の450万円の中だけで話が完結するように損得勘定のそろばんをはじいてきました。
しかし、実際には450万円以外にも配当収入や他のパッシブインカムがあります。このため、返済期間に得られる収入があるので元本棄損はより抑えられるはずです。元本を棄損しない安心カウを買うと考えると教育ローンで支出を分散するのは有力な選択肢と言えそうです。
しかし、我が家の場合には教育ローンは利用しないという結論に至りました。
10年にもわたる借金を抱えた挙句に支払総額が多くなるなるデメリットと、元本が減る速度が遅くなるという精神的なメリットを比較すると返済期間を引き延ばす価値はないと考えたからです。
今回のケースでは精神的な面を考えるとさっさと支払いを終えたほうが良いという結論です。
こういってしっかり自分の頭で考えることによって返済期限を延ばすことのメリットとデメリットを比較することができ、納得する結論を出すことができました。納得した結論を出すことによって不安も晴れていきます。
大切なのは教育ローンを利用するかどうかではなく、利用すべきかどうかをしっかり考えるべきという事でした。
現金一括払いが本当にいいのかということを考えるのは別のケースでも応用できます。
例えば自動車なども本当に現金一括で買うのがいいのか、リースの場合はどうなのかシミュレーションをするなどしっかり考えるのがよいと思います。
まとめ
- ローンは時間を利息で買う行為
- 買った時間が利息を上回る収益をもたらすかどうかが大事
- 自分でちゃんと計算して考えると、納得して結論が出せて安心につながる
- 教育費に限らず多額の出費は一括払いが本当にベストか慎重に考える
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