このページでは資産運用以外の実用書のレビューを行います。
幸福の「資本」論|橘玲
今回私が読んでレビューするのは橘玲(たちばな あきら)さんの「幸福の「資本」論」です。
「幸福の「資本」論」はどんな本?
幸福な人生を送るためのヒントになる本です。
家を建てるためにはしっかりとした土台が必要です。それと同じように幸福という家を建てるには「金融資産」「人的資本」「社会資本」という土台をしっかりとする必要があると説いています。
土台を構成する要素は3つすべてが揃う必要はなく、また、ある土台を別の土台に交換する(例えば金融資産を使って社会資本を得る)と言ったことも説明されています。
まず幸福の土台が3つあるという事を学んだうえでそれぞれの内容を詳しく説明しています。それぞれの土台をしっかり理解した上で、自分はどの資本の組み合わせで土台を設計し、その上に幸福の家を建てていけばいいだろうか、と言うようなことを考えさせてくれる本です。
なぜ「幸福の「資本」論」を読もうと思った?
岡田斗司夫さんのYOUTUBE切り抜きで紹介されていて、Kindleで電子書籍版を購入しました。岡田斗司夫さんの説明で本書の概要は少しわかったのですがもっと深く3つの資本の内容について理解したいと思い、電子書籍を購入することにしました。
「幸福の「資本」論」を読んだ感想は?
今まで考えたこともないような概念だったのでとても勉強になりました。よく人生はお金じゃないとかお金は大事だとか大事じゃないとか、お金に関することばかりが議論の対象になっていると思います。
しかしお金は幸福という家を建てる土台の3つのうちの1つでしかなく、他に人的資本、社会的資本という資本があるという事を知ることで、お金に偏った考え方を是正することができるようになったと思います。
3つの資本が何もない人でなければ、持っている資本で持っていない資本を補うことができるというのがとても腑に落ちました。今となってはそれじゃあどうやってすでに持っている資本で持っていない資本を補うか、あるいは持っている資本を盤石にするか、あるいは資本コストを下げるかという事をトータルで考えることができるようになりました。
とても価値ある本だと感じると同時に、読んで終わりにするのではなく、自分の頭で考えて幸福の設計図を作っていかねばならないと感じました。
「幸福の「資本」論」のレビューまとめ
それではレビュー内容をまとめたいと思います。
- 幸福と言う家を建てるには土台がしっかりしている必要がある
- 土台は金融資産、人的資本、社会的資本の3つから構成されている
- 自分に合った3つの資本の組み合わせを考えて幸福の土台を設計する
- 幸福の土台の構築という考え方が参考になったので読んでよかったと感じている
モモ|ミヒャエル・エンデ 大島かおり訳
「モモ」はどんな本?
人の話をじっくり聞くという特技を持った主人公の少女モモが時間泥棒に奪われた時間を取り戻す物語です。時間泥棒が人間から時間を奪う方法や時間とはいったい何なのか、どういう仕組みになっているのかと言う設定がとてもよく練られており、最後までスリリングに楽しく読める本です。
児童文学でありながら、大人になってこそ味わい深い名作だと思います。
なぜ「モモ」を読もうと思った?
Youtubeの名作紹介の動画にに出てきたことがきっかけで家にあった本書を再読しました。
小学生の頃に読み、20代の頃にも読んだ本でしたが、絵本作家であり時間や人生の過ごし方を提唱してきたエンデの著書を今こそもう一度読まねばならないと思い、本棚から引っ張り出してきました。
「モモ」を読んだ感想は?
自分の人生を取り戻すためにFIREを予定している私にとってまさに指針を与えてくれる本でした。
(私がFIREをするときめたきっかけについては
FIRE(早期リタイア)の本当の理由 - ゆんのFIRE & スローライフブログに詳しく書いています)
私はFIREをするために時間を節約して一生懸命働いたり副業のために執筆をしたりしていましたが、節約した時間は戻ってこない、効率よく仕事を進めようとしているその仕事をしている時間自体がもったいないと強く感じました。
スローライフブログと言う名前を付けているのに、スローライフを送るために忙しい日々を送ってしまっていたのですね。まさに時間が奪われているのでした。本末転倒です。
今では素早くブログ記事を上げようとか電子書籍を執筆しようとするのではなく、その作業自体を楽しむようにいつくしみながら進めようとしています。
それをする時間自体が人生の一部なのですからね。
そう考えるとやはり楽しむようにいつくしむように作業できる仕事以外は一刻も早く辞めないとだめだと思いました。
「モモ」のレビューまとめ
それではレビュー内容をまとめたいと思います。
- 時間泥棒に失われた時間を取り戻す物語
- 時間とは何かという事についてよく練られた設定とスリリングな物語
- 児童文学でありながら時間に追われている大人こそ読みたい
- 現在の私の時間の使い方の指針となる本になった