先日CBC News(Canadian Broadcasting Corporation)で賃金の上昇が物価の上昇に追いついていないということが取り上げられていました。
経済の専門家ではないので違うところもあるかもしれませんが私が体感的に持っている事と思う事を書きたいと思います。
結論は資産家でなくても万人が少額でもいいので投資に目を向けよう、ということなのですがこのことについて説明していきます。
物価は上がれど賃金は追いつかず
細かい事情はさておき物価が上がると賃金は上がり、賃金が上がると物価は上がるという具合に正の相関が基本的に存在します。物価が上がるということは企業が売るものの売価が上がるということなので企業は利益を上げるようになり、その結果従業員の給与が上がります。
従業員の給与が上がると購買力が増すので物が売れるようになるので物価が上がるという具合です。
しかし、実際には企業が将来の不確実性に備えるために利益のアップを従業員の賃金アップに使わずに自分の懐に蓄えたりすることもあります。
あるいは売価が上がっても原材料費も値上がりしているので利益は思うように上昇していないから従業員の賃金アップにつなげられないこともあります。
すると物価は上がっても賃金は物価の上昇率ほどは上がらず、購買力はむしろ落ちてしまうということがあり得ます。
会社からお給料を頂いている以上、大幅な賃金アップは見込めない
しかし、給料アップが物価上昇に追いついていないからと言って会社に文句を言うわけにもいきません。会社はありがたい存在です。
フリーランスや自営業であれば自分で営業を掛けて仕事を取ってこなくてはいけませんが、会社員であれば会社が仕事を取ってきてくれて安定的に給料を払ってくれます。
しかも部署ごとに仕事が割り振られていて毎日同じような仕事ばかりこなしていればいいのである意味楽ですしこれは非常にありがたいことです。
自分が会社を立ち上げて従業員を雇っているところを想像してみましょう。
自分が社長として仕事を取ってきて従業員が対応してくれた成果物を客先に納品します。順調に仕事が取れて売り上げが順調に伸びたとします。
このように順調に業績が伸びたとして、従業員の給料を毎年10%上げることなどできるでしょうか。5%でも厳しいと思うかもしれません。
自分がもし会社を立ち上げようとしたら厳しいと思う事を会社に要求するわけにもいきませんよね。
というわけで、会社に給料アップを期待すること自体が結構無理気味なのです。
会社員として給料アップを目指すなら転職をする方がよっぽど手っ取り早いです。
株とREITへの投資に目を向ける
さて、本題です。転職はなかなか勇気のいる選択です。そこまでせずにローリスクで手取りを増やして物価上昇に備えるにはどうすればよいでしょうか。
私の答えは少額からでもよいので投資をしよう、ということです。
インデックス型投信でもいいですしREITでもいいです。リスクを大きくとりたくないのであればこの2つがいいのではないかと思います。
まず、株は物価上昇に強いです。これは個別銘柄ではなく一般的な話です。
先ほど企業が先行き不透明な将来に備えて従業員の賃金UPを保留すると言いました。すると会社の財布にお金がたまります。
株と言うのは会社を部分的に所有することですので企業の財布が潤う事は持っている株の価値が高まることを意味します。それと株価は直接的には連動しませんが、自分の所有している株の本来的な価値が高まることには変わりありません。いずれ株価に反映されたり、配当金として株主に還元されたりします。
よって株は物価上昇に強いです。
物価が上がると同じ金額で買えるものの量は減ります。株は物価上昇で蓄えた会社のお金が株の価値を押し上げるので、物価上昇によって目減りした購買力を相殺する効果があるということです。
また、不動産投資も物価上昇に強いです。物価上昇とはモノの値段が上がることです。裏を返すとお金の価値が下がることです。家賃はお金で支払いますから、お金の価値が下がれば家賃は上がります。よって下がったお金の価値を家賃アップで補いやすく、不動産投資も物価上昇に強いというわけです。こちらも個別具体的に言うとこの説明に当てはまらないことはざらなので大きく一般論ということでお願いします。
まとめ
以上をまとめると以下のようになります。
- 賃金上昇が物価上昇に追いつかないことに備えるべし
- 会社員として給料アップを求めるのは厳しい
- 物価上昇に備えるためには株やREITなどの投資に目を向けるべし
- 株はお金の価値の減少を株価の上昇によって相殺する
- REITはお金の価値の減少を家賃の上昇によって相殺する