家賃や物価の高いカナダで少しでも生活費の足しになるような資産運用をしたいと考えていませんか?
私はカナダでの親子留学中の生活費の補助としてはREITによる分配金を当てるのが最適ではないかと考えています。
この記事ではREITとは何か、カナダにおけるREITのメリット・デメリットについて説明し、カナダにおける資産運用の一助となる説明をしたいと思います。
REITとは
まず、簡単にREITとは何かについて説明します。
REITとはどんな仕組みの投資か
不動産を運用する会社が投資家からお金を集め、そのお金を使って不動産を取得します。そしてその不動産に入居するオフィスや商業施設、住民から家賃収入を得ます。
その家賃収入から修繕費などの経費を差し引いた利益を投資家に分配します。これが基本的な仕組みです。
投資家に分配してさらに残った部分は純資産として蓄えられ、また別の不動産取得などに使われます。
投資家からお金を集めてそれを運用するので投資信託の一種です。
不動産経営と言ってアパートを所有しているというような人もいますが、不動産そのものに直接投資すると自分で修繕や入居者とのトラブル解消などの運用をしないといけません。
REITはみんなでお金を出し合って不動産を専門の会社に運用してもらい、その利益をみんなで分配するという仕組みの投資信託なのです。
配当金と分配金の違い
銘柄選定自体に影響を与える事ではありませんがREITを正しく理解するために配当金と分配金の違いについて説明します。
まず、REIT運用で投資家が得られるパッシブインカムは分配金と言います。配当金ではありません。
なじみのある配当金は事業をして得られた利益を原資としています。
一方、分配金の原資は純資産です。
株式投資信託などで一定の分配金が約束されている商品はファンドによる運用益が無くても分配金が支払われます。これは純資産を取り崩して投資家に分配していますので元本を取り崩していることになります。これが分配金の意味です。
しかし、REITの場合は収益の大部分は基本的に家賃収入なので運用益が急にマイナスになるという事は考えにくいです。
また、カナダREITの場合は空室率などが厳しい状況だと分配金が下がります。よって資産の元本を取り崩してまで分配金を支払う事は基本的にありません。
このことからカナダREITからの収益は配当金ではなく分配金なのだけど、性質的には実質配当金と同じと言えます。
なお、英語では分配金はDistribution、配当金はDividiendと言います。
カナダREITの特徴
カナダにおけるREITの特徴は大きく分けて2つあります。
ひとつは高利回りであること、もう一つは分配が毎月あることです。
利回りと言うのはそのREIT一口当たりの価格に対して年間で支払われる分配される金額がいくらあるかという事です。
- 分配が高利回りである
- 分配が毎月である
分配金が高利回りである
カナダのREITは全般的に高利回りです。私が調べて高利回りのカナダREITの一覧を示します。
参考価格は私が2024年3月10日に調べたREIT価格です。例えば一番上のAllied Properties REITは17.56カナダドルで買い付けることができて年間分配金は1.80カナダドルと10%を超える利回りを誇っています。
ほかのものも7%以上の利回りを誇る銘柄が並んでいます。実際にはここから税金を支払わなくてはなりませんがそれでも高利回りであることに変わりはありません。
ちなみに比較のために言うと、日本のREITは最も高い利回りでも税引前で5.0~5.5%程度の利回りです。
分配が毎月である
カナダREITの分配金は基本的に毎月です。給料感覚で毎月入金されるのが生活費を賄う手段としては最高にありがたいです。
なお、日本のREITの分配金は基本的に半年に1回、年に2回です。
例として高利回りの例で挙げたAllied Properties REITの分配実績を見てみます。
グラフから2023年4月から2024年2月まで安定して0.15カナダドルが毎月支払われている様子が分かります。2024年3月は未確定なので予想分配金という事でオレンジ色になっていますが、3月も同じ金額が分配されることでしょう。
このように、毎月分配金が振り込まれるのがカナダREITの特徴です。
カナダREIT銘柄選択の基本方針
これまで見てきたようにカナダREITには高利回り、毎月分配のメリットがあります。
これがカナダで非就労期間となる親子留学中に生活費を賄うのにREITが最適であると私が考える理由です。
REITは株や債券の投資信託と同様に市場で売買することができます。
しかし、私はREITのメリットは安定収入にあると考えます。なので成長より安定感を重視したいと思います。資産形成と言うより生活費を賄う資産運用として向いていると考えるのはこの点です。
株価上昇によるキャピタルゲインを狙うには成長株など別の選択肢があると思うので、REITではあまりキャピタルゲインを狙う必要はないと思います。
また、カナダは人口の流入が続いている国です。日本のように人口減少社会ではありません。よって不動産への需要は今後も堅調に見通せるので、長期にわたって生活費を支えてくれることが期待できる銘柄も多いと考えられます。
この点を踏まえると私の場合のカナダにおけるREIT銘柄選択の基本方針は以下の通りとなります。
- 分配金が安定している
- 長期的に分配金が減少したりなくなったりしないと合理的に予測できる
- 高利回り
まとめ
この記事の内容をまとめます。
- カナダへの親子留学中の生活費を補助する資産運用はREITが良い
- REITがよい理由は2つで一つは利回りが高いこと。もう一つは毎月分配されること。
- REITではあまりキャピタルゲインを狙う必要はない
- カナダは人口流入超過が続くので不動産需要は今後も堅調だと考えられる
資産をうまく活用して物価の高いカナダでの生活を少しでも楽にしていきましょう!