「FIREには資産はいくら必要か」
「まだまだ目標まで足りない」
など、FIREに向けて資産を増やすことばかりに目が向いていませんか?
月々の生活費のうち固定費を節約することでFIRE生活実現への資産形成の目標額はぐっと低くすることができます。
この記事では支出を削減してFIREに近づく方法を解説します。
私自身、2024年7月に退職をしてFIRE民の仲間入りすることが決まっています。現在FIRE生活のための最終の準備期間を過ごしています。
私がFIRE生活に入るにあたり実際に検討したことをもとにして説明します。
FIREとはパッシブインカムが生活費を上回っている状態のこと
FIREはパッシブインカム*1で生活費を賄う生活です。
収入が支出を上回っていればよいので収入と支出の両面を考える必要があります。
どうしても収入を増やす方、資産運用の方ばかりに目が行きがちです。生活費を抑えることができれば、それを賄う収入も低くて済むわけです。
だからFIREに必要なパッシブインカムの源泉である金融資産の目標額も減らせるというわけです。
何千万円もの資産を構築するのは大変です。少し気を付けて支出を減らすことの方が金融資産を増やそうとするよりよっぽど簡単で絶大な効果があります。
支出を減らすのがどれほど大きな効果を持つのか次の章で見てみましょう。
支出を削減する価値
支出を抑えることがどれほどFIREに近づく上で効果的か説明します。
資産運用として3%の配当利回りの株を持っていたとします。税引き後でおよそ2.4%です*2。
仮に生活費を毎月1万円削減することができたとしましょう。
1年間での削減額は12万円となります。12万円の配当収入を得るには2.4%の利回りなら500万円必要です。
つまり安定的に生活費を1万円減らすことは資産運用の元本を500万円増やすのと同じ価値があるのです。
生活費の削減は固定費で
生活費の支出の削減は固定費で行うべきです。このことについて説明していきます。
生活費における固定費とは
この記事で言う生活費における固定費とは毎月自動的にかかる経費のことです。
初めに一度だけしっかり検討すれば、自動的に支出が削減できるのが特徴です。
額が一定であるからと言って固定費と言うわけではありません。自分が日常的に支払い作業に携わらないもの、自動引き落としのものと定義しましょう。
その意味では固定費ではなく自動費などと言う方がニュアンスが伝わるかもしれません。
削減対象を固定費に限定する理由
支出を削減する対象を固定費に限定する理由は楽だからです。日々の買い物のたびに節約しなきゃ、と思っていると頭の中がだんだんと節約モードに支配されていきます。
節約モードに支配されると常に頭の中がお金のことから離れなくなってしまいます。
やがて精神的に追い込まれてゆとりがなくなっていきます。
よって節約生活とは無縁の生活を送る必要があります。
節約せずに生活費を下げるには自分が支払いに携わらずに自動的に引き落とされるようなものに削減の対象を限定するのが良いというわけです。
固定費の具体例
それでは固定費の具体例を見ていきましょう。
家賃
まずは家賃です。家賃は下げられる固定費の筆頭です。
なぜなら固定費の中でも額が大きく、削減の余地も大きいためです。
本当に駅に近い必要があるのか。3LDKから2LDKに減らしても問題ないのではないかと言ったことを考える余地があります。
東京23区内で2LDK、家賃18万円の家に住んでいるとします。
同じ2LDKでも例えば八王子ならば家賃10万円以下でも立派な家がたくさん見つかります。
毎月1万円の生活費を削減するのは500万円の金融資産元本の価値があるんでしたね。
例えば家賃を18万円から10万円に落とせば4000万円もFIREに必要な金額を減らすことになります。
サブスクリプション
あなたが定期購読しているサービスの中に不要なものはありませんか?統合できるものは統合する。使っていないものは解約するといった見直しをしましょう。例えば動画見放題のサービスに3つも4つも入っているのであればそのうち1つを解約する、と言うようなことです。
全部やめたり我慢する必要は全くありません。1つぐらいやめても大丈夫ではないですか、ということです。
通信費・スマホ代
スマホは格安スマホでも不自由なく使えます。
メガキャリアであってもプラン変更による見直しを検討しましょう。
本当にその容量が必要でしょうか。
動画は家でWifi接続して見るのであれば、出先でそれほどの通信容量を確保する必要があるでしょうか。
生命保険
病気や事故への備えは必要です。安心を買う意味もあります。しかし、自分が亡くなった時に家族に保険金が振り込まれる生命保険は不要です。
あなたはFIREを目指しているのでパッシブインカムがあるんですよね。ということは、あなたが亡くなっても一家の稼ぎ頭がいなくなって生活が困窮するということは無いのです。
よって一家の稼ぎ頭の死亡に備えた保険は不要です。
食費は固定費ではない
すでに固定費の定義について説明しましたが、あえてもう一度取り上げます。
日々支払いが発生する経費は固定費ではありません。よって食費は固定費ではありません。
ガソリン代も電気代も水道代も固定費ではありません。
これらをケチって節約しようとすると精神的にゆとりがなくなってくるので、あえてもう一度取り上げました。
固定費を削減すれば、それ以外の生活費の節約は不要です。*3
まとめ
- FIREとは収入が支出を上回っている状態
- 収入を増やすより支出を減らす方が簡単で効果が非常に大きい
- 毎月1万円の支出削減は500万円の資産価値がある
- 支出の削減は固定費に限定し、日常的な節約はしない
- 固定費は一度しっかり検討すれば、後は勝手に支出が削減され続ける